Mendeleyに放り込んだ論文を簡単にLaTeXで\citeする
卒論提出一週間前なわけですが、今日も元気にLaTeXと戯れています。 LaTeX楽しいですね。
メイン作業環境のMacBook AirにOfficeを入れてないので以前はVAIOにテキストを転送してわざわざWordに起こしていたのですが、LaTeXに触れてからはしばらくWordには戻れそうもありません。
LaTeXの恩恵は手軽な数式挿入やレイアウト設定などがメジャーどころですが、個人的には引用文献まわりのシステムに心奪われました。 そう、bibファイル読み込みからの\citeするだけでじゃんじゃん文献目録ができていくやつです。
この記事に書いたように、普段はMendeleyにじゃんじゃん論文を放り込んでPapershipに同期させてiPad Airで読んでいるので、当然論文を書くときは引用文献をMendeleyから取り込みたいわけです。
そこで今日確立したcitationフローはこんなかんじです。
以上。ね、簡単でしょ?
下ごしらえ
何事もラクをするには最初にすこし準備が必要というもんです。 まずはMendeleyに引用文献ファイル(.bib) の自動生成をやってもらうよう設定しましょう。
MendeleyのBiBTeX Synchingを有効にする
MendeleyのPreferences→BibTeX→BibTeX SynchingのEnable BibTeX Synchingにチェックを入れ、好きなオプションを選びます。 僕はとりあえずコレクション(フォルダのことですね)毎に.bibファイルを作ってもらうことにしました。 それから生成された.bibファイルを保存するディレクトリを指定します。 他の端末からも参照できるように、Drobox内にBibliographyフォルダを作ってみました。 これで、各フォルダ毎に収まっている論文の文献情報が詰まった.bibファイルが生成されました。
今後Mendeleyで何かしらの操作(新しい論文の登録、登録情報の編集、論文のフォルダ変更etc.)をするたびに、自動的に新しい.bibファイルが生成されるようになります。
TeXShopへ.bibファイルを読み込む
せっかく作った.bibファイルですが、このままではTeXShopが読み込んでくれないのでいくら\citeしても参照することができません。 そこで、TeXShopにさきほどの保存ディレクトリ(/Dropbox/Bibliography)を参照してもらえるように設定します。 ターミナルを開いて、
sudo ln -s /Users/username/Dropbox/Bibliography /usr/local/texlive/2013basic/texmf-dist/bibtex/bib
と打ち込んで、/Bibliographyフォルダのシンボリックリンクをデフォルトの参照ディレクトリ*1に作成します。
そのあとは、
sudo mktexlsr
するのを忘れずに。
これでTeXShopからDropboxのBibliographyフォルダ内の.bibファイルが参照されるようになります。
LaTeX側で仕上げ
ここまでくれば後は文献情報を引用して使うだけです。
たとえば、Bibliographyフォルダ内にあるseniorthesis.bib
に登録された論文を引用したいときは
ぞうのたまごは美味しいぞう \cite{Yukawa2014} \bibliography{seniorthesis}
とすればよいのです。このへんはLaTeXの参考書なりと相談してください。
はみだし
- .bibファイルの名前を
senior thesis.bib
のようにスペースを開けたものにするとLaTeXがエラー吐いて認識してくれないようです。 - 引用文献のスタイルはNATBIBパッケージを使って(Obaka, 2014)みたいな感じにしています。
\usepackage{natbib}
で読み込んで、\citep{KEY}
で参照。複数の文献を一度に呼び出すときは\citep{KEY1, KEY2,...}
とすれば(Obaka, 2014; Doaho, 2012)のスタイルにしてくれます。便利。
今回参考にしたウェブサイト
http://0xcc.net/misc/mktexlsr.html
https://sites.google.com/site/reiju3/guides/computer/scholars#TOC-pTeX
*1:TeXLiveのバージョンによって変わるようなのでご注意